ビギグラマーのノート

自作PCやプログラミングについてのブログです。

ncase m1 レビュー

台湾の工場より約4日ほどかけてようやくncase m1が届きました。本体価格は$185ですが、米国への送料と手数料合わせて$40かかるので$225のそれなりに高価な部類のケースとなります。私は$1が104円台のトランプショック以前の相場で購入したので日本円でいうと24,671円になりました。

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これを触って感じたのはひどく玄人向けのケースだなということです。まず説明書が入っていません。(まあ今まで一度もケースの説明書は読んだことはありませんが)またこれに付属しているネジは結構柔らかいので、間違えて挿入した場合簡単にネジ山が潰れます。私は手持ちのM3, 6mmを使用しました。さらにこれはいうまでもないですが、小型のITXケースということで使える部品のサイズ制限がかなりシビアになっています。

ケース自体の出来は、はめ込み式のパネルを採用している割にはかなりしっかりと固定でき、少々の振動ではビビらないかと思います。ただはめ込むためのボッチがかなり細いので(アルミ製で溶接接着)曲げてしまわないか心配になります。間違えて踏んだ場合レゴをも超える痛みと、溶接部分が折れることは間違いありません。実際少し取り外し方を間違えてパネルが斜めの状態になるとぼっちが少し曲がってしまうようです。

表面加工は軽いヘアライン加工が施してあるかなという感じです。ヘアライン加工自体はサンドペーパーとガイドを使って簡単にできるので板自体の複製は可能です。また取り付けるためのぼっちも卓上旋盤で容易にできそうです。アルミの溶接は自宅では難しいのですが、この程度ならエポキシ系で十分です。それか、パネル側に穴をあけぼっちを差し込みヘアライン加工の時と塗装の時でごまかすのもありかと思います。

ただ、フロントパネルは曲げ加工がいくらかあることと、ぼっちを挟み込むメス側がパネルに付いているので複製は困難だと思います。

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パネル自体はしっかりとした厚みがありzalmanに慣れ親しんだ私にとって非常に良い印象を与えます。(Asrock風説明) 

フロントに2.5inchストレージを設置する場合L字の電源ケーブルでは干渉するためストレートタイプのを使用するほかありません。写真のコネクタは通常のL字ではなく、逆方向に配線が出るように私が改造したものです。通常の場合ケース側にケーブルが飛び出すため使用できません。改造はコネクタのキャップを外して配線を再設置するだけなので非常に簡単にできます。

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CPUクーラーを設置するときは高さに注意が必要です。実際に計測したところM/Bからサイドパネルまで約14cmしか無く、またその隙間にファンを設置するためのフレームが設置されます。したがってクーラーの高さ+ファンの厚み>14cmにしなければなりません。色々と考慮した結果ncaseのCPUクーラーには簡易水冷が最も適していると思います。

またncaseは裏配線をするスペースがないので配線には非常に気を使わなければなりません。さらに主に配線が集中して散らかる電源の上にこれまたファンを取り付けることになります。硬い配線の電源を買った場合いっその事配線を柔らかくて取り回しの良いものに交換した方が良いでしょう。特にUSB3.0の線が硬く交換も短縮化もできず、さらに少し長いため厄介です。

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この状態ではエアフローに悪影響が出ることは間違いありません。

 

現在の私のケースは、クーラーとATX電源が収まりきらずサイドパネルを開けっ放しにしている状態です。さらにファンがまだ届いていないのでサイドに扇風機を設置し冷却しています。クーラーは近いうちに水冷にするため安い大型サイドフローを購入したため干渉しました。空冷でクーラーを納める場合高さの低いトップフローをお勧めします。intelAMD純正のクーラーなんかはぴったりかな?

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SFX電源がThanks Givingで安くなるかと思ったらそうでもなかったので結局amazonでCorsair SF600を購入しました。silverstone SF500-LGも候補に上がりましたが、Corsair AX760を購入した際にその梱包にときめいたため同じくCorsairを選ぶことにしました。

小型化第一で静音性と冷却性能は二の次みたいなケースですが、GTX1080が優秀なのかこの状態で使用してもかなり温度が下げれています。しかし、内部の空間が少ないためGPUの冷却を考えた場合リファレンスのような外排気型をお勧めします。内排気のGPUの場合ファンを4つつけ、排気をおおくすると良いと思います

 

塗装に関して追記

塗装はかなり脆く、組み付けの際に部品で少し引っ掻いてしまうと簡単に下のアルミ材が見える傷がつきます。パネルが両サイド、フロント、トップの4箇所外れるのでその部分を塗装することが容易だと思います。フロントパネルにはぼっちを咬み、固定するためのプラスチックパーツが取り付けられていますが、取り外しが可能になっています。また、そのパーツの予備が2つ用意されています。

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 サイドのファンの厚みについて、公式ではラジエーターを装着した場合ファン+ラジエーターで60mmを下回るようにと書かれています。しかし実際はサイドパネルからSFX電源まで90mmの余裕があります。もちろん90mmいっぱいに設置した場合電源の吸気を妨げますが、吸気ファンであれば75mm程度使うことができそうです。

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 ラジエーター+吸気ファンをM/B側につけた場合、MBまで約14cmあるので結構肉厚なラジエーターでも大丈夫です。(上の写真変なとこまで線ひっぱっちゃった) 

 まあ、水冷化する前にこのクソタレきしめんケーブルをどうにかしなきゃならんのですが。